イエス・キリストの苦難と勝利

 今年の受難節は2/143/31迄です。私たちはこの期間を主の苦難を思い浮かべましょう。そのことのゆえに罪の赦しが与えられている恵みを新たにさせていただきましょう。

 ゲッセマネの園の祈りの箇所は主の苦難の祈りが端的に記されております。ルカの福音書では、弟子達とともにオリーブ山のゲッセマネの園で祈られました。ルカ22:39には次のように記されております。

 「それからイエスは出て、いつものようにオリーブ山に行かれ、弟子たちも従った。」私達もいつもの場所、いつものように祈っているでしょうか?必要ならば祈りの祭壇を築き直すことも求められているでしょう。

 次に祈りの内容です。ルカ22:42の箇所です。「父よ。みこころならば、この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしの願いではなく、みこころのとおりにしてください。」神でありながら、人としての肉体を主は持っていたのでこの祈りは激しい苦闘の祈りだったでしょう。汗が血のしずくのように地に落ちるほど祈られたのですから。私達にとっても、みこころに添う祈りを捧げることは時として何と困難なことでしょう。

それは自分の内側にある自我との戦いがあるからです。

 やがて、主の祈りは勝利へと変えられていきました。ルカ22:45には次のように記されています。「イエスは祈り終わって立ち上がり、弟子たちのところに来て見ると、彼らは悲しみの果てに、眠り込んでしまっていた。」苦闘の祈りからどれ程の時間が経過したでしょう。イエスは祈り終わって立ち上がり、このところに、勝利の祈りへと変えられていることを知ることが出来ます。まもなく、主は捕えられ、不合理な裁判を受け、ついに十字架刑へと進まれていったのです。

 イエス・キリストの苦難のゆえに、私たちは神と和解させて頂き、主の赦しに与かっているのです。感謝です。「そして自分から十字架の上で、私たちの罪をその身に負われました。それは、私達が罪を離れ、義のために生きるためです。キリストの打ち傷のゆえ

にあなたがは、いやされたのです。」